「ふん、ど~~だか? 恵里子は性悪女だけれど、美人だものね。舞姉ばかりじ
ゃなくて、馬鹿恵里子までモノにするつもりじゃ無いの? まったく、アンタ
って男は、本当に邪悪よね」
会ったことどころか、これまでに一度も見たことすら無く、つい数分前までは、
その存在すら知らなかった、もうひとりの従姉妹にまで嫉妬の炎を燃やす美少女
を見て、佑二は胸の中で小さく溜息を漏らす。だが、ここ1年足らずの付き合い
で、美香の思考論理体系を大まかには理解している若者は、唖然とした気持ちを
表に少しも現す事も無く、黙って憤慨のおさまらぬ彼女を抱き寄せる。
「あん、なによ、もう… 」
二人の濃密な関係の狭間に元レズの舞子が割り込んで来てからと言うもの、美香
は佑二との間に他の女の影が忍び寄る事に敏感であり、しかも極めて攻撃的にな
っていた。元々、舞子とは仲の悪く無い従姉妹であり、年も比較的離れている上
に男との肉の交わりの良さを確かめてからは、ちゃっかりとお金持ちの新しい恋
人まで確保していたので、年上の従姉妹が時折自分を含めて佑二にちょっかいを
出す事を容認している。



0 件のコメント:
コメントを投稿